ドルステニア・ラブラニーは、ゴツゴツとした塊根(コーデックス)の先端から、波打つようなフリル状の葉を展開する、非常に個性的で希少な多肉植物です。成長スピードはとてもゆっくりで、育成には根気が必要ですが、その姿は他にない魅力を放ちます。
原産地はアフリカ・ソマリア北部。石灰岩質の岩場の割れ目、コケが生えるような湿った日陰に自生しており、一般的なコーデックス植物よりもやや湿度を好む性質があります。名前は、発見者であるラブラノス博士に由来しています。
株元からは子株を出して株立ちし、現地では塊茎が高さ20cm、太さ2〜3cm程度まで育ちます。とてもゆっくりした成長ですが、時間をかけて育てる楽しみのある一種です。
また、ラブラニーはドルステニア属では珍しく雌雄異株(雄株と雌株が分かれている)であるため、種子を採るには雄株と雌株の両方が必要です。この点も、栽培・交配の面白さのひとつ。
国内では流通量が少なく、専門店などでの取り扱いが中心です。寒さには弱いため、購入や植え替えは春から秋の暖かい時期が安心です。